損害賠償金というのは、被害者の損害額や過失割合が確定しないと支払われないため、時間の掛かることがあります。そこで、自賠責保険には、被害者の治療費や生活費の負担を救済する観点から、損害賠償金額が確定していなくても一定の要件を満たせば仮払いという形で、損害賠償金の一部を支払うシステムがあります。

 

仮払いを請求できるのは治療日数が11日間以上になる場合で、傷害の程度によって金額が違ってきます。請求手続きには、医師が作成した診断書と請求書などが必要で、請求後1週間ほどで支払われます。なお、請求できるのは1回だけになっています。

ところで、事前に受け取ったお金は自賠責保険の賠償金額が決まった時点で精算されますが、仮に、受け取った金額が確定した損害賠償金額より多かった場合は、その差額を返還しなければなりません。また、加害者に過失責任が無いと判明した場合は、直ちに返還しなければなりません。

 

ちなみに、事前に受け取れる金額は以下の金額になります。
●死亡の場合‐290万円
●ケガの場合
①治療日数30日以上、かつ入院14日以上の場合、並びに下半身の骨折の場合‐40万円
②治療日数30日以上、または入院14日以上の場合、並びに腕の骨折の場合‐20万円
③上記以外の治療日数11日以上の場合‐5万円